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事業計画書について


事業計画書には何を書けばいい?その③

事業計画書の大きな3つの構成、

・経営者に関すること

・事業に関すること

・売上(お金)に関すること

最後の「売上(お金)に関すること」について、詳しく見ていきます。

売上(お金)に関すること

これまでの「経営者に関すること」「事業に関すること」は、言葉で説明する部分がほとんどです。
今回の「売上(お金)に関すること」は逆に、数字で説明する部分が多くなります。
なぜその数字が出るのか?を文章、資料で説明することで、単なる将来の予想数字は
確実性のある数字に変化します。

月間、年間でいくら売上を上げれるかについて

金融機関が一番気になる部分です。融資が実行され、それをうまく利用し売上を上げて
その利益の中から返済をする。
その売上計画が、実現不可能なものや可能性の低いものでは、話しを聞いてもくれません。

重要なのは、どうしてそれだけの売上が上がるのか、という理由です。

単純に考えて、1000円の商品を1日に100個、月に3000個売れば、月に300万円の売上になります。
これではまだ希望的観測の域を超えません。
この1日に100個、月に3000個売れる理由を、客観的に、説得力のある証拠を示すことで説得力のある数字となります。

経費について

売上を上げるために使うお金についても非常に重要です。
これがかかり過ぎれば、利益は薄くなり返済はできないだろうと判断されます。
最小の費用で最大の効果、が理想ですが、なぜその費用は必要なのか?を説明します。

資金使途について

借りたお金を何に使うのか?ということです。
創業融資では、設備資金か運転資金が認められます。
当然ですが事業と関係ないことに使ったり生活費に使うことはできません。

事業に必要な全体のお金を算出し、そこから自己資金がいくらあるのか、
その足りない部分のお金について融資をして下さい、ということができます。

事業全体にかかるお金-自己資金(自分で貯めたお金)=融資で申し込める金額
となります。

設備資金に関しては、見積書や金額が書かれたカタログ等を提出しなければならず、
運転資金に関しては、制度により何ケ月までという制限があり、売上に貢献するものかどうかを
厳しく見られます。

なんとなくこれくらい必要です、といった甘い申し込みでは、融資は通らないと考えましょう。

事業計画書には何を書けばいい?その②

事業計画書の大きな3つの構成である

・経営者に関すること

・事業に関すること

・売上(お金)に関すること

の中で、前回は経営者に関することを話しました。
今回は「事業に関すること」についてどういったことを書いていけばいいのか?を詳しく見ていきます。

事業に関すること

売りたい商品やサービスについて

あなたが、どんな商品やサービスを扱う事業をするのか?ということです。
たとえば漠然と、「ケーキ屋をオープンしたい」ではなく、具体的に説明することが重要です。

フランス菓子専門店にする、とか
原材料は何を使っていて、どこにこだわりがある、とか
イートインスペースがあるのか、テイクアウトのみなのか、
具体的な商品ラインナップ等を説明することで、見た人にイメージを持ってもらうことができ、
興味を持ってくれるはずです。

そこから独自の売りや強みも生まれてきます。

ターゲットについて

あなたの商品やサービスを、どんな人に売りたいのか?ということです。
このターゲットの選別の方法には
性別、年齢、地域、時間、職業…などいろんな方法があります。
たとえば、「20~30代の独身男性、A市で働いている仕事帰りの、会社員」のように具体的に
分類することでサービスや商品を販売する戦略が見えてきます。

どこで売るのか?について

あなたの商品やサービスを、どこで(どういった手段で)売るのか?ということです。
店舗をかまえるのか?移動販売をするのか?
ホームページやショッピングサイトなどインターネットで売るのか?などです。
ひと口にどれが正解というものはありません。

何を売るのか?(サービス)、誰に売るのか?(ターゲット)、いくらで売るのか?(値段)などによって
どの販売手段が向いている、向いていない、かが決まります。

いくらで売るのかについて

あなたの商品やサービスを、いくらで売るのか?ということです。
安すぎれば売上が上がりませんし、高すぎると売れません。

仕入値に利益を上乗せして決める方法、
全体でいくら利益を上げたいのか、から逆算する方法
競合の値段と比較して決める方法
など、いろいろあります。

一般的にいいものを安く、が良いとされていますが、商品の持つイメージも値段設定に
大きく影響を受けます。

仕入先について

あなたの商品やサービスの、原料や材料、商品などを購入する先についてです。
これにもちろん、いくらで仕入れるのか?が重要ですが、
その支払方法や時期によって、創業後の資金繰りが大きく影響を受けます。
またある程度、仕入先を数社持つことで、リスク分散させることも重要です。

事業計画書には何を書けばいい?その①

事業計画書は大きく3つの構成は

・経営者に関すること

・事業に関すること

・売上(お金)に関すること

であるとお話ししました。
それでは実際どういったことを書けばいいのか?を細かく見ていきたいと思います。

経営者に関すること

創業の動機

なぜ事業を始めようと思ったのか?という理由です。
この創業動機は非常に重要です。あなたはあなたなりの創業の理由があるはずです。
面談の担当者はそれを聞きたいんです。事業にかける想いを聞くことで
事業内容を理解できるのはもちろん、経営者の姿勢、計画性、本気度等を知ることができます。
そしてその創業動機に共感してもらうことで、ぜひ協力したい!と思ってもらえるでしょう。

経営者の事業経験、経歴

あなたがこれまで働いてきた事業内容やその経歴について書きます。
これまでに経験した事業と同じ事業で創業する、または過去に経験した事業の関連性が高い事業で
創業する場合であれば、やはり全くの初めて、という方よりは成功する確率は高くなるでしょう。
しかし、全くの初めての業界で創業する、という方も多いと思います。
そういった場合は事業経験ではアピールできないのか、というとそうではありません。
例えば営業マンが、全く別の商品を売る小売業を創業した場合でも、
売るためのノウハウ、コミュニケーション能力や人脈、取引先など、他の事業でも活かせる部分は
たくさんあります。

過去の事業経験、経歴は変えることはできません。
しかし経験を経て得た自分なりの強み、人と違うところを抜き出し
これから始める事業に関連付けることによって、事業経験や経歴は全く違った見え方をします。

なぜ事業計画書が必要なのか?

自分の事業プランを具体的にするため

事業を始めようと思った時、まずどんな事業をしようか、どんな商品を売ろうか、など
アイディアを膨らませます。

そして実際にその事業アイディアで実行に移す段階になって、
商品をどう作るのか、仕入はどこからするのか、どんな手段で売るのか、儲けはでるのか、など
具体的に考えないといけないことがたくさん出てきます。

こういった場合、自分のアイディアやひらめきを紙に書く必要が出てきます。
これが事業計画書です。

協力者を作るため

事業計画書に書く、商品をどう作るのか、仕入はどこからするのか、どんな手段で売るのか、
儲けはでるのか、などを全て頭の中で考えることも不可能ではありません。

しかしその事業の内容を人に伝えることはできますか?
できたとしても、その人はその内容をすべて理解することはできますか?

事業をするには、必ず協力者が必要です。その人に説明、理解を得るのに事業計画書が必要に
なってきます。単に言葉で説明しただけでは、相手を説得させることはできません。

金融機関を説得するため

金融機関からお金を借りる「融資」であればなおさらです。
金融機関は事業計画書を見て、本当に事業として成り立ちそうか?顧客が満足するのか?
売上は上がるのか?返済は大丈夫か?などいろんな視点から融資可能かを検討します。

そして金融機関は書類が大好きです。細かく、用意周到な計画性のある人を好みます。

審査の過程で面談を行いますが、融資の可否は最終的に書類を見て判断します。
実際の現場でも、融資判断の決済を下すのは、担当者より上の上司です。
上司は申請者と会っていないので、書類で判断するしかないのです。

事業計画書とは?

自分の事業に関する説明書

事業計画書とは?

事業計画書とは、これから自分が創業しようとする事業に関する説明書と考えてください。
これから創業、であれば計画書は未来の予測について書くことになります。この未来の予測について
説得力を与え、しっかり返済してくれそうだな、と思ってもらえれば融資をしてくれるでしょう。
未来の予測に過ぎない数字に説得力を与え、融資を引き出せるかは、事業計画書にかかっています。

事業計画書の大きな柱は3つ

事業計画書を大きく3つに分類すると、3つの構成になります。

1つめは 経営者に関すること
2つめは 事業に関すること
3つめは 売上(お金)に関すること

1つめの「経営者に関すること」とは
なぜこの事業を始めようと考えたのか、どういう想いでこの仕事をしているのか、経営者・会社としての目標や夢に関することです。創業融資では実績がない分、ビジネスモデルも大事ですが、経営者の考え、人柄、想い、やる気が重視されます。

2つめの「事業に関すること」とは
まさにビジネスモデルそのものです。モノやサービスを、誰に、いくらで、どのように、売るのか?
ということです。

3つめの「売上(お金)に関すること」とは
2つめのビジネスモデルをもとに、どれくらいの売上をあげることができるのか?ということです。
将来の売上数字は、単なる予測に過ぎませんが、これをいかに客観的に、説得力のある証拠を
示せるか?が重要になります。
この売り上げ数字は、事業計画書とは別に、収支計画書、資金繰り表としてまとめる場合もあります。

このヒト(経営者)、モノ(サービス)、カネ(売り上げ)を事業計画書にしっかり書くことで、
融資の可能性がグッと上昇します。

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