新創業融資制度の融資の要件
創業者が利用できる融資制度はいくつかありますが、創業者にとってはありがたい
無担保・無保証人で利用できる新創業融資制度についてお話しします。
要件は大きく分けて
・創業要件
・雇用創出、経済活性化、勤務経験または修得技能要件
・自己資金要件
の3つがあります。
創業要件
創業要件は
・新たに事業を始める人
または
・事業開始後、税務申告を2期終えていない人
であればクリアです。
「新たに事業を始める人」は創業前であれば、間違いなく該当します。
もう一つの「事業開始後、税務申告を2期終えていない人」とは、
開業してから、税務申告を2回終えていなければ、OKです。
創業後でも、税務申告を2回終えるまでなら、この要件はクリアできます。
よく間違えるのが、開業してから2年間であれば、この要件はクリアできるというものです。
個人事業であれば3月に確定申告があります。
1期目は開業した日から3月までとなるので、開業した月によって1期目の長さが変わります。
雇用創出、雇用創出、勤務経験または修得技能要件
創業することによって、その事業で雇用を創造、経済活性化が可能である、
または、創業する事業の経験や技能が備わっているか?を見るための要件です。
次のいずれかに該当する方
(1)雇用の創出を伴う事業を始める方
(2)技術やサービス等に工夫を加え多様なニーズに対応する事業を始める方
(3)現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方で、次のいずれかに該当する方
(ア)現在の企業に継続して6年以上お勤めの方
(イ)現在の企業と同じ業種に通算して6年以上お勤めの方
(4)大学等で修得した技能等と密接に関連した職種に継続して2年以上お勤めの方で、その職種と密接に関連した業種の事業を始める方
(5)既に事業を始めている場合は、事業開始時に(1)~(4)のいずれかに該当した方
内容を見るととても難しそうで、厳しい要件で到底クリアできなさそうに見えます。
しかしそんなことはありません。
6年以上、創業する事業の職務経験があればそれでOKですし、
全く畑違いの事業で創業するとしても、将来的に雇用を生み出す可能性があれば、いいんです。
実際の面談で、今後人を雇う気がありますか?と聞かれます。
その時は自信を持って、「はい!」と言ってください。
それだけで、この要件に関して厳しい追及はないです。
自己資金要件
この自己資金要件が、一番気になるところではないでしょうか?
前年度までは、創業資金総額の3分の1以上の自己資金が必要でしたが
この2014年4月から
創業資金総額の10分の1以上の自己資金が確認できる方
となりました。
以前まではこの自己資金3分の1という要件がネックになり、希望の金額を借りられない方が
たくさんいたと思います。
ただ自己資金は、多くあればそれだけ準備をしてきたこと、計画性、事業への本気度等を
アピールすることができるので、多いに越したことはないでしょう。